廃品回収・その2(日記に書いた細切れネタ)

食をテーマに。こちらはYuko様のHPにて漫画にして頂きました。

●4月22日のエントリー●

 ラトアーヌ地方のトワイライトが晴れたよ。

 「大変だ」
 「何が」
 「とりあえず家出てあれこれしてたら鍋の中身が凄いことに」
 「そんなん知るか」
 「ここはあったかいから食べ物が傷むのも早いんだよ?それを三日も四日も放っておいたから」
 「…そうか大変だな」

●4月23日のエントリー●

 ゴロンの集落だよ。

 「温泉があるんだって」
 「火山だしな」
 「温泉卵も作り放題」
 「作るなよ」
 「ううん僕は固茹での方が好みだから」
 「奇遇だなワタシもだ」

●4月25日のエントリー●

 湖底の神殿だよ。

 「変な魚が釣れたよ」
 「釣ったんじゃなくてお前に食いついてた奴だろ?」
 「骨っぽいから食べたらきっと僕の骨も丈夫になると思うんだけど」
 「お前の体がやたら頑丈な理由もそれか?」

●4月27日のエントリー●

 森の聖域だよ。

 お腹が減ったから兎を捕まえたけど
 「でかした」
 食べないで食べないでって泣いてるんだけど
 「ワタシには聞こえないけどなー?」
 じゃあ僕この丸い手じゃできないからミドナが皮はいで内蔵抜いてくれる?
 「…(ぐっ)」

●5月2日のエントリー●

 ゲルド砂漠だよ。

 「思った通りだよミドナ」
 「へ?」
 「こんな熱さだからほらハイリアの盾の鋼がフライパン代わりに」
 「なあそこで焦げてる肉の正体を聞いてもいいか」

●5月3日のエントリー●

 雪山の廃墟だよ。

 「やったよミドナ、スープが仕上がったって」
 「飲んだらどうだ」
 「煮込みものが美味しいのは二日目からだよ?」
 「鼻からつららを垂らしてる奴がそんなこと言ってるゆとりがあるのか?」

●5月4日のエントリー●

 時の神殿だよ。

 「ミドナ、僕思うんだけど」
 「言ってみな」
 「コピーロッドを使った石像のスイングでなら餅をつくのも楽々じゃないのかな」
 「天井にでかい蜘蛛が張りついてるこの状況でそんなこと思いつくリンクが嫌いだ」

●4月21日のエントリー●

 ここは天空都市。

 「寒いね」
 「空の上だしな」
 「息苦しい感じがする」
 「多分空気も薄いんじゃないか」
 「ということはご飯を炊くと芯が残ると」
 「炊くのか」

●5月7日のエントリー●

 陰りの鏡でゲートが開いたよ。

 「…ここが影の世界」
 「そう、ワタシの故郷だ」
 「何だか薄っ暗くてもやしの栽培に向いてそうだよね」
 「それは馬鹿にしてるのかいやみを言ってるのかそれとも素でボケてるのかどっちだ?」

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