It can’t be helped

 彼がそうやって自分の胸にもたれていたのはほんのわずかな間で、ふと、息を呑む気配があって引き剥がすように彼の体が自分の体と重なっていた部分諸共離れた。
 「…イザンくん?」
 部屋の明かりは抑えられていたけどもう目が慣れてしまっているから彼に何が起こったのかは即座に理解できた。
 頭を抱え込むようにしているけどそんなもので誤魔化せるわけもなく彼の髪は白い。白く変化していた。これは前にも見たことがある。あの時は確か。
 「…だから言っただろ、これからボクもカッコ悪くなるって」
 伏せた瞳の色もあの時と同じだ。虹彩の中を通る血液そのままの色。

※後戯(って言うの?)ネタが少しあったんだけど(二人が約束する話だな)ここまで書くと本当間延びするなあ※

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