ドラクエ8・その6

 ククゼシ好きさん12のお題・主人公

 たった一日で、いや一瞬で世界は変わるって俺にいやって程思い知らせてくれた存在。
 俺の前では滅多にそんなことないけど、笑うと灰色の世界で一輪だけ明るい色の花が咲いてるのを見てるようないい気分になる。
 変だよな、変。
 だって俺が自由にできない女なんていなかったんだぜ、今まで。
 なのに頑として俺の方を向こうとしない女。口説けば頬を染めるどころか怒る女。エスコートしようとすれば結構よと振り切ってさっさと行っちまう女。
 …要するに男慣れしてない田舎娘だよな、だろ?
 なのにさ。

 まだ見知らぬ大陸へ向う船の舳先、ククールは黒髪の青年に声をかけた。
 「ギデオン」
 「ん、何?」
 ギデオンと呼ばれた青年は振り返ると微笑んだ。彼の素性はしかとは知らないけれどそれはお互い様。ただこれまでの短い旅で彼が真っ直ぐな気性の人間だということはよくわかった。今まで居た修道院の同輩達と比べるとこんなので世の中渡っていけるのかと思える程の素直さ。それが修道院やドニの町以外では普通のことなのかあるいは彼が特別にそうなのか、未だに量りかねていたけれど。
 「…あのさ、ギデオンは俺よりちょっとはゼシカとのつきあいが長いわけだろ?ゼシカってどんな娘だ?」
 言いつつ、目が彼女を探してしまう。
 ゼシカは後方の甲板でヤンガスと何かを話しこんでいた。時折くすくすという笑い声が聞こえてくる。
 「…そうだね」
 ギデオンは顎に手を当て、空を見上げた。
 「リーザス村出身家族は母のみいい家のお嬢さん旅の動機は敵討ち身長158cm体重45Kgスリーサイズ上から85・58・80足のサイズ23直情径行重度のブラコン好きな異性のタイプ亡兄嫌いな異性のタイプナンパ男好物リーザス村名産焼き栗苦手な食べ物生の魚お酒はいけるくちでワインの白辛口が好み好きな色薄黄緑好きな花ラベンダー趣味は刺繍特技は魔法使い系魔法得意料理はなし歌はちょっと苦手好きな服は動くのが楽なラフ系髪型は小さい頃から変えてない化粧はあんまりしない鏡を見るのは結構好きお風呂は長い占いは信用しない男の子とは今までつき合ったことがないっていうか女の子と話してる方が気楽でいいもうちょっと胸が大きくならないかと思いつつ胸が大きい子はデブに見える二律背反に悩んでる…こんなとこかな」
 「…今まで知らなかったけどお前って案外緻密な性格?」
 「姫様のだともっと詳しく言えるんだけど」
 「おみそれしました」