2020.09.19 06:58
アルプススタンドのはしの方
在学してる高校の野球部が甲子園に出場することが決まった
強制的に応援に駆り出されてアルプススタンドのすみっこで野球のルールもちんぷんかんぷんなんだけど観戦を始める演劇部の二人、それに加わる元野球部員一人、帰宅部員一人
四人が四人それぞれ抱えてる鬱屈や事情はあって、試合終了に向けて話は静かに動き出すのだが
華々しい活躍をしたりきらきらした舞台には立てなかった「その他大勢」の生徒の話
その他大勢だからって毎日なにもなく過ごしてるかというとそうじゃなくて、でもそういう日常は全て全て「仕方がない」という言葉でくくられて収束してしまうのかと思いきや…というひっくり返しがあります
そこら辺が気に入らないという批判があるようだけど例えば応援をしたくなかった子がネットの実況で、あるいは後日のニュースで試合の顛末を知るというような筋だとそもそも別の話になってしまうので一旦ご高説はポイしましょう
だってそういうお芝居だからな
かえすがえすも撮影にびっかびかの夏の光が差す甲子園球場が使えなかったの惜しい
同じ鬱屈を抱えてる現役高校生や昔のほろ苦い記憶を抱えてる人にとても刺さるお話だと思いましたよ
そして人生の初めの方の三年間表舞台に立つことができなかったとしてもその後も人生は続くしどんな感じに転ぶかもわからんのよという含蓄の深い話でもある
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