かぜうみやかたレフトオーバーＲ

　黒猫館・続黒猫館（倉田悠子）
　大昔アニメ雑誌に文通コーナーがあった位の時代のアダルトアニメを後々色んな文学賞を獲得した作家さんが変名で書いたノベライズで割とその筋では知られてたらしい
　戦争の影が迫りくる時代、そんな世相に鬱屈していた大学生の正樹は新聞で破格の報酬の書生募集を見かけ応募したところ採用となり早速その家に赴くのだか
　
　美しく整った文章のアダルト小説と方々で書かれてたので読んでみましたよ
　私は文章の審美眼みたいなのはまるでないので文体の美しさ云々はさておき読み易い小説でした
　女の子がやたら卑語淫語を口にしてよがるとか謎な人体の造りとか体位とかの描写につまづくとんん?ってなってしまうけどそういうひっかかりはあまりなかったし主人公が俺様的に横暴ではなく内省するし話のタネ明かしもある、オチもちゃんとついてる
　今的なエロ小説からすると描写が少しあっさりかなという気もしたけど
　そして続・黒猫館はホラーでした
　でも正樹の何にそれほど彼女らを執着させるものがあるのかって描写は弱いなと思いました